令和２年度 金田 病院指標

内科の特徴
内科の入院患者さんで最も多いのは、小腸大腸の良性疾患です。　この分類には大腸ポリープ等があります。　大腸ポリープとは、大腸粘膜の一部がイボ状に盛り上がり突出した良性腫瘍です。　治療としては、内視鏡を使い切除することが多くなっています。
次に多いのは、腎臓・尿路の感染症です。　これは、おしっこの通り道（尿路）である腎臓・尿管・膀胱・尿道に、細菌やウィルス等の病原体が侵入し炎症が起こる病気です。　　発熱・頻尿等の症状があります。　治療としては、抗菌薬の投与等を行います。
3番目に多いのは脳梗塞です。　脳梗塞とは、脳の血管に障害が起こる脳卒中の1つで、脳動脈に血栓が詰まり血流が止まることによって起こります。　当院内科で入院する脳梗塞の患者さんは、意識がはっきりしている、または軽度の意識障害があるという状態の方が多くなっています。　治療としては、血栓溶解剤を投与したり、さまざまな症状に応じて行っています。
4番目に多いのは誤嚥性肺炎です。　誤嚥性肺炎とは、食べ物や唾液等が誤って気道内に入ってしまい、それにより発症した肺炎を指します。　治療としては、抗菌薬の投与を行います。
5番目に多いのは、心不全です。　心不全とは、心臓の血液循環力が低下して、息切れ・疲労感・むくみ等が起こっている状態を指します。　治療としては、血液循環力低下の原因を検索して、それぞれに応じた治療を行います。

定義
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外科の特徴
外科の入院患者さんで最も多いのは、鼠経ヘルニアです。　鼠経ヘルニアとは、本来おなかの中にあるべき臓器が、足の付け根付近の壁にできた隙間から外に飛び出し、鼠径部辺りの膨らみとして認識される病気です。　臓器は小腸が多いため、「脱腸」とも呼ばれます。　治療としては、壁にできた隙間の周辺を縫い縮めて穴を塞ぐ手術や、人口の網（メッシュ）を入れて穴を塞ぐ手術等があります。　後者は腹腔鏡を用いて行うこともできます。　当院では腹腔鏡下の手術も多く行っています。
次に多いのが小腸大腸の良性疾患です。　この分類には大腸ポリープ等があります。　大腸ポリープとは、大腸粘膜の一部がイボ状に盛り上がり突出した良性腫瘍です。　治療としては、内視鏡を使い切除することが多くなっています。
3番目に多いのは胸椎・腰椎以下骨折損傷とは、胸椎（胸の辺りの背骨）と腰椎（腰の辺りの背骨）に発生した骨折を指します。　背骨に上下方向から圧力がかかり、押しつぶされるように変形する「圧迫骨折」が多くみられています。　治療としては、コルセットを巻いて固定したり、安静にしつつ痛みに応じたリハビリを行ったりします。　これらの治療は整形外科や脳神経外科と連携を取りながら行っています。
4番目に多いのは、前立腺の悪性腫瘍です。　当院では、前立腺癌を疑い、診断をつける目的で行う針生検（検査）の為の入院が主になっています。　針生検とは、悪性が疑われる腫瘍に検査用の針を刺して組織を採取し、顕微鏡で細胞を確認する検査です。　この検査で腫瘍が悪性かどうか確定する事が出来ます。　これらの検査は泌尿器科と連携を取りながら行ています。
5番目に多いのは、結腸の悪性腫瘍です。　結腸とは、盲腸・虫垂・上行結腸・横行結腸・下行結腸から成り、いわゆる大腸を指します。　治療としては、悪性腫瘍の切除術や、抗がん剤治療等を行っています。

定義
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整形外科の特徴
整形外科で最も多いのは、大腿骨近位部骨折による手術目的での入院です。　大腿骨近位部とは、太もも部の太い骨の股関節側の付け根部分を指し、骨折すると歩行困難になります。　治療としては、折れた骨（骨頭）を取り除き、人工物でできた骨頭に置き換える手術（人工骨頭挿入術）や、自身の骨を残し固定を図る骨接合術を行います。
2番目に多いのは、前腕骨折による手術目的での入院です。　前腕骨折とは、前腕に存在する橈骨と尺骨のいずれか、または両方に生じる骨折を指します。　治療は骨折の状態に応じて異なり、骨同士のずれが少ない場合はギプス固定を行う保存的加療になる事もありますが、入院して行う治療は、直接骨の固定を図る骨接合術を行う場合が多くなっています。
3番目に多いのは、股関節骨頭壊死・股関節症による手術目的での入院です。　股関節骨頭壊死とは、太もも部の股関節側の付け根付近の骨に血液が十分に流れず骨の細胞が死に、痛みや歩行困難が出現する病気です。　股関節症とは、骨盤の臼蓋（股関節の受け皿のような部分）と太もも部の股関節側の付け根（骨頭）が変形し痛みや歩行困難が出現する病気です。　治療は病状によって異なりますが、入院して行う治療は股関節部を人工関節に置き換える手術を行っています。
4番目に多いのは、四肢筋腱損傷です。　四肢筋腱損傷とは、手や足の捻挫や腱の損傷を指し、この中にはアキレス腱の断裂や、指の腱断裂があります。　治療は状態により異なりますが、入院して行う治療は断裂した腱をつなぎ合わせる手術を行います。
5番目に多いのが、膝関節症です。　膝関節症とは、膝の軟骨がすり減り強い痛みを生じる病気です。　治療は状態により異なりますが、入院して行う治療は膝関節部を人工関節に置き換える手術を行っています。

定義
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脳神経外科の特徴
脳神経外科で最も多いのは頭蓋・頭蓋内損傷（手術あり）です。　その中で最も多いのが慢性硬膜下血腫です。　慢性硬膜下血腫とは、軽微な頭部外傷により頭蓋内の内側で脳を包んでいる硬膜と脳の間に徐々に血が溜まり、血腫が出来る病気です。　治療としては、頭部に小さな穴を開けて血腫を外に出す手術を行います。
2番目に多いのは、非外傷性頭蓋内血腫（非外傷性硬膜下血腫を除く）です。　頭蓋内血腫とは、脳内の血管が破れ、大脳・小脳・脳幹へ出血する病気です。　治療は状態に応じて異なりますが、当院では比較的軽症な患者さんに対しての保存的加療が多くなっています。
3番目に多いのは、頭蓋・頭蓋内損傷（手術なし）です。　この中には、外傷性くも膜下出血や脳挫傷があります。　比較的軽症な患者さんが多いので、治療としては手術をせずに保存的加療を行っています。
4番目に多いのは、脳梗塞です。　脳梗塞とは、　脳の血管に障害が起こる脳卒中の1つで、脳動脈に血栓が詰まり血流が止まることによって起こります。　当院に入院する脳梗塞の患者さんは、意識がはっきりしている、または軽度の意識障害があるという状態の方が多くなっています。　治療としては、血栓溶解剤を投与したり、さまざまな症状に応じて行っています。
5番目に多いのは、てんかんです。　てんかんとは、脳が一時的に過剰に興奮することで、意識消失やけいれんなどの“てんかん発作”を繰り返し引き起こす病気です。　治療としては、抗てんかん薬を投与し発作を抑制していきます。

定義
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内科の特徴
内科の手術で最も多いのは、内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術です。　内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術とは、大腸内視鏡検査中に発見されたポリープ等に対して、内視鏡を介して器具を挿入しその場で切除する手術です。　20mm以下の小さなポリープ等に対して短時間で治療を行う事が出来ます。　治療後は1泊程度入院して経過観察していきます。
次に多いのが胃瘻造設術です。　胃瘻とは、おなかに小さな穴をあけチューブを通し、直接胃に栄養を流し込む方法を指し、内視鏡を用いて胃瘻を作る処置を経皮的内視鏡下胃瘻造設術といいます。　
3番目に多いのは、中心静脈注射用埋込型カテーテル設置術です。　中心静脈注射用埋込型カテーテルとは、中心静脈から薬剤を注入するために設置する器具の事で、CVポートと呼ばれます。　中心静脈注射用埋込型カテーテルを設置する事により、点滴を行う際に漏れることがなくなり、点滴中も自由に両手を動かすことが出来るようになります。　外科と連携して行っています。
4番目に多いのは、胸水・腹水濾過濃縮再静注法です。　胸水・腹水濾過濃縮再静注法とは、がんや肝硬変等で溜まった腹水や胸水をろ過濃縮して、アルブミン等の有用なたんぱく質を回収する治療法です。　腹水や胸水をバックに取り出し細菌やがん細胞を取り除いた後、有用物質を濃縮し点滴で体内に戻します。　これにより身体的負担を軽減する事が出来、また腹水による圧迫がなくなり苦痛が軽減されます。
5番目に多いのは、内視鏡的胆道ステント留置術です。　内視鏡的胆道ステント留置術とは、内視鏡を用い、胆管・膵管の閉塞部位にステントというストロー状の管を入れて、胆汁や膵液の流れを良くする治療です。　
内科の手術は、内視鏡を用いて行うものが多くなっています。

定義
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外科の特徴
外科の手術で最も多いのは、腹腔鏡下鼠経ヘルニア手術です。　腹腔鏡下手術とは、おなかに数個の小さな穴を開け、そこから腹腔鏡とよばれるカメラや手術器具を挿入し、カメラでお腹の中を見ながら挿入した手術器具を操作して行う手術です。　開腹手術に比べて傷が小さいので、術後の痛みが少なく回復が早くなります。　その腹腔鏡を用いて鼠経ヘルニアの修復を行うのが、腹腔鏡下鼠経ヘルニア手術です。
2番目に多いのは内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術です。　内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術とは、大腸内視鏡検査中に発見されたポリープ等に対して、内視鏡を介して器具を挿入しその場で切除する手術です。　20mm以下の小さなポリープ等に対して短時間で治療を行う事が出来ます。　治療後は1泊程度入院して経過観察していきます。
3番目に多いのは、鼠経ヘルニア手術（開腹）です。　腹腔鏡下を用いず開腹での鼠経ヘルニア修復術になります。　病状に腹腔鏡下か開腹術か判断し、適切に行っています。
4番目に多いのは、結腸悪性腫瘍切除術です。　結腸悪性腫瘍切除術とは、結腸（大腸）に出来た悪性腫瘍と周囲のリンパ節を一緒に切除する悪性腫瘍根治術です。　開腹で行う事が多いですが、腹腔鏡下を用いて行う場合もあります。
5番目に多いのが、腹腔鏡下胆嚢摘出術です。　腹腔鏡下胆嚢摘出術とは、胆石症や胆嚢ポリープ等の良性胆嚢疾患に対し、腹腔鏡を用いて胆嚢を切除する手術です。　切開創が小さいので、回復が早くなります。

定義
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整形外科の特徴
整形外科の手術で最も多いのは、骨折観血的手術（上腕・大腿）です。　骨折観血的手術とは、骨折部位を切開し骨を正常な位置に戻した後、専用の器具で固定する手術です。　ギプス固定では治癒が難しい複雑な骨折や関節周囲の骨折に対して行います。　腕や足の骨折が多くなっています。
整形外科の手術数の上位５つのうち3つは骨折観血的手術になっています。
また、太ももの付け根の骨（大腿骨骨頭）の骨折の場合は、骨折部位を人工物に置き換える、人工骨頭挿入術も行われます。　人工骨頭挿入術は骨頭壊死などの病気の際も行われますが、大腿骨近位部骨折に対して行われる場合が多くなっています。
その他に、股関節や膝関節の人工関節置換術も多く行っています。　変形により痛みや動かしにくさが出てきた関節を人工物に置き換える手術です。　痛みや可動制限が軽減されます。
整形外科の手術は、骨折に対する手術が大半を占めています。

定義
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脳神経外科の特徴
脳神経外科の手術で最も多いのは、慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術です。　慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術とは、軽微な外傷が原因で脳と硬膜の間に出来た血腫を除去する為に、頭に小さな穴を開け、細い管を入れて血液を外に出す手術です。　血腫によって脳が圧迫された事で起こる様々な症状を改善する事が出来ます。
この他にも、開頭して頭蓋内血腫を除去する手術も行っています。開頭頭蓋内血腫除去術とは、頭皮や筋肉を切開し、頭蓋骨を専用の医療器具で切り開いて血腫を除去する手術です。　急性発症の頭蓋内血腫に対して行います。
また、頭蓋内腫瘍摘出術も行っています。　頭蓋内に出来た腫瘍に対して、開頭して除去する手術です。　高次医療機関と連携を取りながら行っています。