令和5年度 金田病院 病院情報の公表

病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

医療の質指標

  1. リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率
  2. 血液培養2セット実施率
  3. 広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 - - 14 20 29 53 155 322 344 186
定義
令和5年度の一般病棟へ入院のある退院患者さんの人数を、10歳刻み(入院時年齢)で集計しています。
90歳以上は同じ階級として集計しています。
各項目で症例数が10例未満の場合は「-」を入力しています。

特徴
当院では60歳以上の患者さんが多く、全体の89.27%を占めています。
中でも80歳代の患者さんが多く、全体の30.50%を占めています。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む) 101 2.09 2.61 0.00% 69.53
050130xx9900x0 心不全 47 18.94 17.38 4.26% 86.79
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 36 25.92 20.60 13.89% 84.39
010060x2990401 脳梗塞(発症3日以内、JCS10未満) 23 19.17 15.70 21.74% 75.87
110310xx99xxxx 腎臓又は尿路の感染症 23 16.48 13.52 0.00% 84.48
内科の特徴
内科の入院患者さんで最も多いのは、小腸大腸の良性疾患です。 この分類には大腸ポリープ等があります。 大腸ポリープとは、大腸粘膜の一部がイボ状に盛り上がり突出した腫瘍性病変です。 治療としては、内視鏡を使い切除することが多くなっています。
次に多いのが心不全です。 心不全とは、心臓の血液循環力が低下して、息切れ・疲労感・むきみ等が起こっている状態を指します。 心不全の原因は、心臓自体に問題がある場合や、他疾患により影響を受けて機能低下する場合等、様々な要因があります。 治療としては、機能低下の原因を検索し、それぞれに応じた治療を行います。
3番目に多いのは、誤嚥性肺炎です。 誤嚥とは、食べ物や唾液等が誤って気管内に入ってしまう事をいい、誤嚥したものと一緒に細菌が入って炎症が起こり発症した肺炎を指します。 治療としては、抗菌薬の投与を行います。
4番目に多いのは、脳梗塞です。 脳梗塞とは、脳卒中(脳の血管に障害が起こる病気)の1つで、脳動脈に血栓が詰まり血流が止まることによって起こります。 当院の内科で入院する脳梗塞の患者さんは、意識がはっきりしている、または軽度の意識障害があるという状態の方が多くなっています。 治療としては、血栓溶解剤を投与したり、さまざまな症状に応じて適切な治療を行っています。
5番目に多いのは、腎臓・尿路の感染症です。 これは、おしっこの通り道(尿路)である腎臓・尿管・膀胱・尿道に細菌やウイルスなどの病原体が侵入し炎症が起こる病気です。 発熱・頻尿等の症状があります。 治療としては、抗菌薬の投与を行います。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xxxx 小腸大腸の良性疾患(良性腫瘍を含む) 39 2.00 2.61 0.00% 64.72
060160x001xxxx 鼠経ヘルニア(15歳以上) 23 4.52 4.55 0.00% 71.22
160690xx99xxxx 胸椎・腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む) 17 34.94 19.34 5.88% 81.47
080010xxxx0xxx 膿皮症 11 11.91 12.88 0.00% 81.91
071030xx99xx0x その他筋骨格系・結合組織の疾患 - - 9.19 - -
定義
各項目で症例数が10例未満の場合は「-」を入力しています。

外科の特徴
外科の入院患者さんで最も多いのは、小腸大腸の良性疾患です。 この分類には大腸ポリープ等があります。 大腸ポリープとは、大腸粘膜の一部がイボ状に盛り上がり突出した腫瘍性病変です。 治療としては、内視鏡を使い切除することが多くなっています。
2番目に多いのが、鼠経ヘルニアです。 鼠経ヘルニアとは、本来おなかの中にあるべき臓器が、足の付け根付近の壁にできた隙間から外に飛び出し、鼠径部辺りのふくらみとして認識される病気です。 飛び出す臓器は小腸が多いため「脱腸」ともよばれています。 治療としては、壁にできた隙間を人工の網(メッシュ)で塞ぐ手術を行います。 当院では腹腔鏡下での手術を多く行っています。
3番目に多いのが、胸椎・腰椎以下骨折損傷です。 胸椎(胸辺りの背骨)と腰椎(腰辺りの背骨)に発生した骨折を指します。 背骨に上下方向から圧力がかかり、押しつぶされるように変形する「圧迫骨折」が多くなっています。 治療としては、コルセットを巻いて固定したり、安静にしつつ痛みに応じたリハビリを行ったりします。 これらの治療は整形外科や脳神経外科と連携を取りながら行っています。
4番目に多いのは、膿皮症です。 膿皮症とは、皮膚の下が細菌感染を起こし化膿する病気です。 この分類の中で、当院に入院する患者さんに最も多いのが、蜂巣炎です。 蜂巣炎とは、切り傷等で皮膚に生じた損傷から細菌が入り込み、皮膚の深い層に感染が生じた状態です。 皮膚が赤くなったり、痛みを伴うようになったりします。 治療としては、抗菌薬の投与を行います。
5番目に多いのは、その他筋骨格系・結合組織の疾患です。 この分類で当院に入院する患者さんに最も多いのが、急性腰痛症です。 急性腰痛症とは、発症から1カ月以内の腰痛を指します。一般的にぎっくり腰と呼ばれる症状もこの分類に含まれ、重たいものを持ち上げたり、腰をひねったりした際に突然生じます。 治療としては、安静にした状態で、必要に応じて痛み止めを使用したり、コルセット等を巻いて安静を保つようにします。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節・大腿近位の骨折 58 46.9 25.50 8.62% 83.41
160760xx97xx0x 前腕の骨折 14 12.07 4.76 0.00% 75.29
160850xx01xxxx 足関節・足部の骨折・脱臼 12 39.08 18.32 8.33% 73.17
070080xx97xx0x 滑膜炎、腱鞘炎、軟骨等の炎症(上肢) - - 6.67 - -
07040xxx01xxxx 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む) - - 19.55 - -
定義
各項目で症例数が10例未満の場合は「-」を入力しています。

整形外科の特徴
整形外科で最も多いのは、大腿骨近位部骨折による手術目的での入院です。 大腿骨近位部とは、太ももの股関節側の付け根部分の骨を指し、骨折すると歩行困難となります。 治療としては、折れた骨(骨頭)を取り除き、人工物でできた骨頭に置き換える手術(人工骨頭挿入術)や、自身の骨を残し固定を図る骨接合術を行います。
次に多いのは、前腕骨折による手術目的での入院です。 前腕骨折とは、前腕に存在する橈骨と尺骨のいずれか、または両方に生じる骨折を指します。 治療は骨折の状態に応じて異なり、骨同士のずれが少ない場合はギプス固定を行う保存的加療になる事もありますが、直接骨の固定を図る骨接合術を行う場合が多くなっています。
3番目に多いのは、足関節・足部の骨折による手術目的での入院です。 かかとの骨折・くるぶしの骨折・足指の骨折が含まれます。 治療としては、直接骨の固定を図る骨接合術を行います。
4番目に多いのは、滑膜・腱鞘・軟骨等の炎症による手術目的での入院です。 この分類で当院に入院する患者さんで最も多いのは、ばね指です。 ばね指とは、指の使い過ぎ等が原因で手の腱鞘が硬くなる等して屈筋腱とこすれ合い、炎症を起こす事で指の付け根辺りに痛みが出たり、腫れたりする病態です。 病状が進行すると、指がひっかかるような動き(ばね現象)を伴うようになります。 治療としては、局所安静や痛み止めを使用したり、引っかかりが生じている腱鞘を手術で開く腱鞘切開を行います。
5番目に多いのは、股関節骨頭壊死・股関節症による手術目的での入院です。 股関節骨頭壊死とは、太もも部の股関節側の付け根付近の骨に血液が十分に流れず骨の細胞が死に、痛みや歩行困難が出現する病態です。 股関節症とは、骨盤の臼蓋(股関節の受け皿のような部分)と太もも部の股関節側の付け根(骨頭)が変形し痛みや歩行困難が出現する病気です。 治療は病状によって異なりますが、股関節部を人工関節に置き換える手術を行う事が多くなっています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160100xx97x00x 頭蓋・頭蓋内損傷(手術あり) 18 14.11 9.88 11.11% 82.89
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷(手術なし) 10 31.2 9.38 0.00% 82.6
010240xxxxxxxx 片頭痛、頭痛症候群(その他) - - 5.28 - -
010040x099000x 非外傷性頭蓋内出血(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) - - 19.09 - -
160100xx97x01x 頭蓋・頭蓋内損傷(手術・副傷病あり) - - 23.18 - -
定義
各項目で症例数が10例未満の場合は「-」を入力しています。

脳神経外科の特徴
脳神経外科で最も多いのは、頭蓋・頭蓋内損傷の手術目手の入院です。 この分類の中で最も多いのは外傷性慢性硬膜下血腫です。 慢性硬膜下血腫とは、軽微な頭部外傷により頭蓋内で脳を包んでいる硬膜と脳の表面の間に徐々に血腫液が溜まり脳を圧迫する病態です。 治療としては、頭蓋骨に小さな穴を開けて血腫液を排出する手術を行います。
次に多いのは、頭蓋・頭蓋内損傷(手術なし)です。 この分類には、外傷性硬膜下血腫や脳挫傷があります。 出血量が少ない場合は手術を行わず、保存的加療を行っています。 
3番目に多いのは、片頭痛、頭痛症候群です。 片頭痛とは、光や音に過敏になり、拍動するような強い痛みや嘔気を生じる病気です。 生活に支障をきたす事もあります。 治療としては、投薬を行い症状緩和を図ります。
4番目に多いのは、非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫を除く)です。 頭蓋内血腫とは、脳内の血管が破れ、大脳・小脳・脳幹へ出血する病気です。 治療は状態に応じて異なりますが、降圧剤の普及で脳出血の出血量が少ない事が増えており、保存的加療が多くなっています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 - - - - - - 1 8
大腸癌 - - - - - - 1 8
乳癌 - - - - - - 1 8
肺癌 - - - - - - 1 8
肝癌 - - - - - - 1 8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
定義
「5大癌」とは、胃がん・大腸がん・乳がん・肺がん・肝がんを指します。
「初発」とは、当院でがんの診断や初回治療を実施した場合をいいます。 また他医療機関で行った初回治療を当院で継続した場合も「初発」になります。
「再発」とは、自施設・他施設を問わずに初回治療が完了した後に診察した場合や、がん完解後の局所再発・再燃、新たな遠隔転移をきたした場合をいいます。
「UICC TNM分類」とは、UICC(国際対がん連合)によって定められた悪性腫瘍の分類で「原発巣の拡がり(T)」「所属リンパ節転移の有無と拡がり(N
)」「遠隔転移(M)」び3要素から、StageⅠ期~Ⅳ期に分類します。 現在の最新版は8版です。
各項目で症例数が10例未満の場合は「-」を入力しています。

特徴
当院では、ステージ別の分類の各項目において、入院で加療する患者さんは10例未満となっています。 抗がん剤治療を外来で行える体制を整えており、外来で治療を行うケースが多くなっています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 - - -
中等症 12 21.58 76.25
重症 12 19.92 85.17
超重症 - - -
不明 - - -
定義
「市中肺炎」とは、日常生活を送っている中で、病院などの医療機関以外で発症した肺炎の事を言います。
「肺炎重症度」とは、年齢・性別・脱水の有無・血中酸素飽和度・意識障害の有無・収縮期血圧の値を基に分類されます。 各項目の基準に該当する場合はそれぞれを1点とし、合計点が0点:軽症、1~2点:中等症、3点:重症、4~5点:超重症 と分類しています。
この項目に含まれる肺炎は、肺炎連鎖球菌やインフルエンザ菌、ブドウ球菌、肺炎桿菌、緑膿菌等の細菌によって引き起こされる「細菌性肺炎」になります。
各項目で症例数が10例未満の場合は「-」を入力しています。

特徴
当院で入院加療する細菌性肺炎の患者さんは、中等症~重症が多くなっています。 治療としては、それぞれの細菌に合わせた抗菌薬を投与していきます。
また、この項目には誤嚥による感染性肺炎は含まれていない為、症例数は少なくなっています。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 58 33.74 81.36 18.33%
その他 - - - -
定義
「脳梗塞」とは、脳細胞に酸素や栄養を運んでいる脳動脈が血栓で詰まり血流が止まってしまい、酸素や栄養が届かなくなった脳細胞が壊死し、さまざまな症状をきたす病気です。
各項目で症例数が10例未満の場合は「-」を入力しています。

特徴
当院に脳梗塞で入院される方の多くが、発症から3日以内に来院され入院となっています。 その中でも発症当日の入院が最も多くなっています。
急性期を経過した後、地域包括ケア病床へ転棟してリハビリを行う症例が多く、平均在院日数も少し長くなっています。 また急性期後の実践的なリハビリを専門で行う回復期リハビリテーション病院へ転院する事も多く、他の疾患に比べると転院率が高くなっています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 102 0.96 1.52 0.98% 69.82
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術を含む) 11 35.36 98.64 36.36% 82.36
K6182 中心静脈注射用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) - - - - -
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm以上) - - - - -
K635 胸水・腹水濾過濃縮再静注法 - - - - -
定義
各項目で症例数が10例未満の場合は「-」を入力しています。

内科の特徴
内科の手術で最も多いのは、内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術です。 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術とは、大腸内視鏡検査中に発見されたポリープに対して、内視鏡を介して器具を挿入し切除する手術です。 短時間で治療を行う事が出来ます。 ポリープが2cm以上か以下かで分類が分かれますが、行う手技は同じです。 治療後は1泊程度入院して経過観察をしていきます。
次に多いのが、胃瘻造設術です。 胃瘻とは、おなかに小さな穴を開けチューブを通し、直接胃に栄養を流し込む方法をいいます 内視鏡を用いて胃瘻を作る方法を経皮的内視鏡下胃瘻造設術といい、当院ではこの手術を行っています。
3番目に多いのは、中心静脈注射植込型カテーテル設置術です。 植込型カテーテルとは、鎖骨や腕の太い静脈から注射薬を注入するために皮下に設置する器具の事で、CVポートと呼ばれています。 この植込型カテーテルを設置することにより、針を刺して血管を痛める事がなくなります。 また、点滴が漏れることが無くなり、点滴中も自由に両手を動かすことが出来るようになります。 外科と連携して行っています。
5番目に多いのは、胸水・腹水濾過濃縮再静注法です。 胸水・腹水濾過濃縮再静注法とは、がんや肝硬変等で溜まった腹水や胸水を濾過濃縮して、アルブミン等の有用なたんぱく質を回収する治療法です。 腹水や胸水をバッグに取り出し細菌やがん細胞を取り除いた後、有用物質を濃縮し点滴で体内に戻します。 これにより身体的負担を軽減する事が出来、また腹水や胸水による圧迫がなくなり苦痛が軽減されます。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(2cm未満) 39 0 1 0.00% 64.72
K634 腹腔鏡下鼠経ヘルニア手術 17 0 3.65 0.00% 69.88
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 - - - - -
K6335 ヘルニア手術(鼠経ヘルニア) - - - - -
K6182 中心静脈注射用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) - - - - -
定義
各項目で症例数が10例未満の場合は「-」を入力しています。

外科の特徴
外科の手術で最も多いのは、内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術です。 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術とは、大腸内視鏡検査中に発見されたポリープに対して、内視鏡を介して器具を挿入しその場で切除する手術です。 ポリープに対し短時間で治療を行う事が出来ます。 治療後は1泊程度入院して経過観察していきます。
2番目に多いのは、腹腔鏡下鼠経ヘルニア手術です。腹腔鏡下手術とは、おなかに数個の小さな穴を開け、そこから腹腔鏡とよばれるカメラや手術器具を挿入し、カメラでお腹の中を見ながら手術器具を操作して行う手術です。 開腹手術に比べて傷が小さいので、術後の痛みが少なく回復が早くなります。 その腹腔鏡を用いて鼠経ヘルニアの修復を行うのが、腹腔鏡下鼠経ヘルニア手術です。 傷が小さく痛みも少ないので、開腹で行う手術より入院日数が短くなっています。
3番目に多いのは、腹腔鏡下胆嚢摘出術です。 胆石症や胆嚢ポリープ等の良性胆嚢疾患に対し、上述の腹腔鏡を用いて胆嚢を切除する手術です。 傷が小さいので回復が早く負担も軽減されます。
4番目に多いのは、鼠経ヘルニア手術です。 こちらは腹腔鏡を用いず開腹で行うヘルニア修復術です。 病状等により腹腔鏡下で行うか開腹で行うか判断しています。
5番目に多いのは、中心静脈注射用植込型カテーテル設置術です。 植込型カテーテルとは、鎖骨や腕の太い静脈から注射薬を注入するために皮下に設置する器具の事で、CVポートと呼ばれています。 この植込型カテーテルを設置することにより、針を刺して血管を痛める事がなくなります。 また点滴が漏れることが無くなり、点滴中も自由に両手を動かすことが出来るようになります。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(上腕・大腿) 47 1.72 42.49 6.38% 85.45
K0811 人工骨頭挿入術(股) 28 2.43 43.79 7.14% 7.14
K0462 骨折観血的手術(前腕・下腿) 22 1.55 21.91 0.00% 75.68
K0821 人工関節置換術(股・膝・肩) 11 0.73 31.18 0.00% 72.36
K028 腱鞘切開術(関節鏡下によるものを含む) - - - - -
定義
各項目で症例数が10例未満の場合は「-」を入力しています。

整形外科の特徴
整形外科の手術で最も多いのは、観血的手術(上腕・大腿)です。 骨折観血的手術とは、骨折部位を切開し骨を正常な位置に戻した後、専用の器具で固定する骨接合術です。 ギプス固定では治癒が難しい複雑な骨折や関節周囲の骨折に対して行います。 当院では大腿骨骨折に対して行う事が多いです。
2番目に多いのは、人工骨頭挿入術(股)です。 人工骨頭挿入術とは、太ももの付け根の骨(大腿骨頚部)が骨折した場合や、骨頭が壊死した場合に、骨頭部分を人工物に置き換える手術です。 観血的手術では整復・固定が難しい場合等に、この手術を行います。
3番目に多いのは、骨折観血的手術(前腕・下腿)です。 前腕の骨(橈骨・尺骨)や下腿の骨(脛骨・腓骨・距骨)等の四肢の骨折に対する骨接合術です。
4番目に多いのは、人工関節置換術(股・膝)です。 病気やけが等が原因で変形し痛みや動かしにくさが出た膝や股関節を人工物に置き換える手術です。 痛みや稼働制限が軽減され、日常生活の質向上が期待できます。
5番目に多いのは、腱鞘切開術です。 ばね指や腱鞘炎等による痛みや、関節の引っ掛かり等の症状を軽減する事が出来ます。 指の正常な動きが回復する事で、日常生活で手の使用が容易になります。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 18 1.06 14 5.56% 81.56
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術を含む) - - - - -
K1643 頭蓋内血腫除去術(開頭) - - - - -
K1692 頭蓋内腫瘍摘出術 - - - - -
K1743イ 水頭症手術(シャント再建術・頭側) - - - - -
定義
各項目で症例が10例未満の場合は「-」を入力しています。

脳神経外科の特徴
脳神経外科の手術で最も多いのは、面性硬膜下血腫穿孔洗浄術です。 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術とは、軽微な外傷が原因で脳の表面と硬膜の間に出来た血腫液を排液するために、頭蓋骨に小さな穴を開け、細い管を入れて血液を外に出す手術です。 血腫によって脳が圧迫された事で起こる様々な症状を改善する事が出来ます。
2番目に多いのは、胃瘻造設術です。 胃瘻とは、おなかに小さな穴を開けチューブを通し、直接胃に栄養を流し込む方法をいいます。 内視鏡を用いて胃瘻を作る方法を経皮的内視鏡下胃瘻造設術といい、当院ではこの手術を行っています。
3番目に多いのは、頭蓋内血腫除去術(開頭)です。 頭蓋骨を専用の器具で開け、その中にある血腫を取り除く手術です。 急性発症の頭蓋内血腫に対して行います。 脳の圧迫を解除する事ができ、二次的に起こる脳のむくみを軽減する事が出来ます。
4番目に多いのは、頭蓋内腫瘍摘出術です。 頭蓋内に出来た腫瘍に対して、開頭して取り除く手術です。 高次医療機関と連携を取りながら行っています。
5番目に多いのは、水頭症手術です。 水頭症に対して、過剰な髄液を腹腔内に排出させる為の管を挿入する手術を行っています。 水頭症の病態進行を抑制し、脳機能の回復・維持が期待されます。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 - -
異なる - -
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 - -
異なる - -
定義
「播種性血管内凝固症候群(DIC)」とは、様々な病気が基で、体の血管内で血栓が出来やすくなったり、容易に出血したりする全身性の病気です。
「敗血症」とは、感染症によって全身に影響が及び、声明を脅かす臓器障害が現れる病気です。
「真菌感染症」とは、真菌(カビの一種)に感染している状態です。
各項目で症例数が10例未満の場合には「-」を入力しています。

特徴
当院では、各項目との10例を超える症例はありませんでした。
リスクレベルが「中」以上の手術を施行した患者の肺血栓塞栓症の予防対策の実施率ファイルをダウンロード
肺血栓塞栓症発症のリスクレベルが
「中」以上の手術を施行した
退院患者数(分母)
分母のうち、肺血栓塞栓症の
予防対策が実施された患者数(分子)
リスクレベルが「中」以上の手術を
施行した患者の肺血栓塞栓症の
予防対策の実施率
115 92 80.00%
定義
「肺血栓塞栓症」とは、肺動脈に血栓が詰まる病気です。 長時間一定の姿勢を取ることにより下肢静脈に形成された血栓が肺まで運ばれ、詰まる事で発症します。
「リスクレベル「中」以上の手術」は、「肺血栓塞栓症および深部静脈血栓症の診断、治療、予防に関するガイドライン」に準じて作成された術式リストに基づき、抽出しています。
「肺血栓塞栓症の予防対策」とは、下肢静脈で血栓が形成されるのを防ぐために行う対策です。 弾性のある特殊なストッキングを履いて、適切な圧で足を圧迫し、血流のうっ滞を防いだり、下肢に巻いたカフに間欠的に空気を送り込んで圧迫する機械を装着し、血流のうっ滞を防いだり、抗凝固薬を使用し血液の凝固を防ぎ血栓形成を阻害する、等を行います。

当院の特徴
当院で施行された肺血栓塞栓症対策は、全体の80.0%でした。 手術部位や患者さんの状態によって、医師が適切に判断し必要な対策を講じています。
血液培養2セット実施率ファイルをダウンロード
血液培養オーダー日数(分母) 血液培養オーダーが1日に
2件以上ある日数(分子)
血液培養2セット実施率
230 115 50.00%
定義
「血液培養」とは、血液中に入り込んだ菌を検出し種類等を特定する検査です。 敗血症の診断をするために行います。 また、細菌の種類が特定出来れば、その細菌に合った抗菌薬の使用が可能になります。
「血液培養2セット」とは、培養するための採血をそれぞれ別の部位から2本採取する事により、採血時の常在菌の混入があるかどうか判断しやすくなったり、陽性率の精度向上が得られます。 ガイドラインでも2セット実施が推奨されています。

当院の特徴
当院での実施率は50.0%でした。 データ内容を精査した所、事務手続き上の齟齬により実際よりも低い値になっている事がわかりました。 正しい数値で集計し直した所、実際の実施率は90.1%でした。
当院では検査精度の向上を目指して、ガイドラインに沿った検査を実施しています。
広域スペクトル抗菌薬使用時の細菌培養実施率ファイルをダウンロード
広域スペクトルの抗菌薬が
処方された退院患者数(分母)
分母のうち、入院日以降抗菌薬処方日
までの間に細菌培養同定検査が
実施された患者数(分子)
広域スペクトル抗菌薬使用時の
細菌培養実施率
52 37 71.15%
定義
「広域スペクトル抗菌薬」とは、幅広い種類の細菌に効く抗菌薬を指します。 抗菌薬は様々な種類があり、細菌の種類を特定して最適な抗菌薬を選択して治療を行います。 細菌の種類を特定する検査の結果が出るまでに2日程度かかる為、それまでの間に、原因菌として想定される細菌を広くカバーする為に広域スペクトル抗菌薬を使用し、細菌の種類が判明した後に、最適な抗菌薬に切り替えて治療を継続していきます。
「細菌培養同定検査」とは、細菌の種類を特定するための検査です。

当院の特徴
広域スペクトル抗菌薬を使用した患者さんのうち、細菌同定検査を実施した数は71.15%でした。 多くの場合で細菌の種類を特定して、抗菌薬を選択して治療を行っています。
脱水等によって検体の採取が困難であったり、患者さんの希望で検査を行わない場合や、前回の検査から日にちが近い場合等には、検査を行わない事もあり、患者さんの状況等により医師が適切に判断して行っています。
更新履歴
2024/9/26
新規作成